2012年1月9日月曜日

<書評> 日本の歴史をよみなおす(全)網野善彦

一本目は今日読んだ本の紹介。

網野善彦さんの「日本の歴史をよみなおす(全)」です。

新しい大河ドラマも始まり、丁度よいタイミングだと思って読み始めました。筆者は現代を大転換期と位置づけ、そこから日本における最大の文明上の転換期であった中世に斬り込んでいきます。

内容は漢字、ひらがな、カタカナの話から始まり、当時の商業や金融、差別の問題や当時の女性像、更には日本という国の成り立ちや天皇制についても説明を加えていきます。読み終わってみて、正直目からウロコがたくさん。一番の驚きは、日本における百姓は農民とイコールではなく、貿易や金融で大きな富を得ていた人たちが多数存在したという下りでしょうか。

歴史って、まだまだ研究が進んでいる分野でもあり、我々が習った歴史とは違うものが浮かび上がってきたりしているんですね。院政を引く天皇家や平家の記述もあり、大河ドラマも興味深く見ることができると思います。

というわけでお勧め。


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